ハッキングされた公式ブログが「ゴミサイト」扱いから戻るまで|GSCの実測値で見る3か月の記録

Pentra公式ブログ(このサイト)は、2026年7月にサイト改ざんの被害を受けました。改ざん自体は数日で止めましたが、本当に時間がかかるのは「その後」です。この記事では、Google Search Console(GSC)の実測値だけを使って、ハッキングされたサイトが検索エンジンからどう見られ、何をすると戻り始めるのかを記録します。数字はすべて2026年10月12日時点のGSCの表示値で、推定値は含みません。

何が起きたか:約1万件のスパムURLが生成された

被害の型は、いわゆる「日本語キーワードハック」です。WordPressに不正なPHPが置かれ、/goods.php?q=… /shop.php?j=… のような、存在しないはずのURLが大量に生成されました。中身は家電や中古品の通販を装ったページで、当サイトの内容とは無関係です。

GSCの「ページのインデックス登録」を見ると、Googleが把握しているURLは約1.2万件。本物の記事は47本しかないので、Googleから見たこのドメインは「99%以上がスパムだったサイト」になっていました。

改ざんを止めても、評価はすぐには戻らない

2026年10月12日時点のGSCの数字です。

  • 登録済み(インデックスされているURL): 69件
  • 未登録: 9,660件(内訳: 見つかりませんでした(404) 3,926件、クロール済み・インデックス未登録 5,521件、サーバーエラー(5xx) 141件、アクセス禁止(403) 62件 ほか)
  • スパムURLの前回クロール日: 2026/10/10(改ざんから3か月後も、Googleはまだ巡回している)

「セキュリティの問題」と「手動による対策」はどちらも「問題は検出されませんでした」です。つまりペナルティを受けているわけではありません。それでも、Googleのクロール(巡回)の大半がスパムURLの再確認に使われ、本物の記事の評価が進みにくい状態が続きます。

検索パフォーマンスも同じことを示しています。2026年7月17日から10月10日までの合計は、クリック18回・表示191回。表示されていた検索語には「ケノン公式」「rtx3090 中古」のような、スパムページが拾っていた語がまだ残っていました。

やったこと(時系列)

1. WordPressをやめ、静的サイトに移行した(9月28日)

再感染の入口を無くすため、サイト全体を静的ファイルで配信する構成に作り直しました。PHPもデータベースも動いていないので、同じ型の改ざんは起きません。

2. スパムURLには「410 Gone」を返す

404(見つからない)ではなく、410(恒久的に削除済み)を返しています。Googleは410のほうを「もう戻らないURL」として扱い、インデックスから外す判断が早い傾向があります。対象は /goods.php /shop.php /shop/ /contents/ と、改ざん時に作られた英語スラッグの記事URLです。

3. GSCの「削除」ツールでプレフィックス単位の非表示を申請(9月14〜15日)

/goods.php /shop.php /shop/ /contents/ の4つの接頭辞で「このプレフィックスで始まるURLをすべて非表示」を申請しました。これは検索結果からの非表示(約6か月)であり、クロールを止める効果はありません。クロールを減らすのは410の役目です。

4. 記事のテーマを「読者の課題」に寄せ直した

被害前後に公開した記事の半分近くが、WordPressの初期設定を扱う入門記事でした。このブログの読者(メディア運営者・中小企業のマーケティング担当者)が検索する語ではなかったため、テーマの選び方を「AI検索に引用されない」「GEO対策を何から始めるか」など、課題から入る形に変えました。

5. 公式サイトからの導線を増やした

GSCの「リンク」では外部リンクが合計4件、すべてトップページ宛てでした。まず www.pentra.jp のヘッダーとフッターからブログへリンクし、記事単位で参照される状態を作っていきます。

今後の見方:3つの数字を月1回記録する

  1. 未登録のうち「404」と「クロール済み・未登録」の件数 — 410の効果で減っていくはず。減らなければ、Googleがまだ古いURLを参照している外部リンクやサイトマップが残っていないかを疑う。
  2. 登録済みの件数 — 本物の記事数(47本+固定ページ)に近づいているか。
  3. クリック数と、表示されている検索語 — スパム由来の語が消え、読者の課題の語に置き換わっているか。

この記事は、数字が動くたびに追記します。同じ被害に遭った方は、まず「セキュリティの問題」「手動による対策」が空であることを確認し、次に「ページのインデックス登録」で未登録の内訳を見てください。スパムURLが数千件単位で残っているなら、修正は終わっていません。

同じ状況の人向けチェックリスト

  • 改ざんの入口(古いプラグイン・使い回しのパスワード・共有サーバー)を塞いだか。塞げないなら配信方式ごと変える。
  • スパムURLのパターンを洗い出し、404ではなく410を返しているか。
  • GSCの「削除」ツールで、接頭辞単位の非表示を申請したか。
  • サイトマップに本物のURLだけが載っているか(スパムURLが混ざっていないか)。
  • 「クロール済み・インデックス未登録」の件数を月1回記録しているか。

Pentra公式ブログは、SEOメディア運用ツール Pentra の実運用サイトとして、この復旧の経過をそのまま公開していきます。

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